盆栽¶
2026-01-23公開
私はソフトウェアエンジニアの業務を盆栽に喩えることが多い。丸島秀夫『中国盆景と日本盆栽の呼称の歴史的研究』によると、盆栽とは「花盆などの器物に草木を栽植し、樹姿や配置を整え、時にこれに石を使い、山水樹石の景を創造するもの」を指す。
ソフトウェア開発に置き換えるならば、花盆がサーバ、草木がアプリケーションとなる。サーバにアプリケーションをデプロイすればソフトウェアの体裁は整うが、それだけでは鉢に苗を突っ込んだだけの状態と変わらない。
アプリケーションを構成するコードに対してフォーマッタやリンタと呼ばれる鋏を入れ、型と呼ばれる針金を掛けて、サーバの中にソフトウェアという風景を作り出す。手ごろなサードパーティライブラリを用意して山脈に見立てることも常套手段である。リファクタリングで不要な枝を刈り込むことで、風通しが良くなり、日光が内部まで届くようになる。
徹底的に手入れしたソフトウェアに何らかの美を見出すのも当然である。